有休取得の義務化(2)
みなさまこんにちは!
横浜市金沢区の人材派遣会社大成ERCのブログ担当佐野です。
当サイト『横浜求人ドットコム』を運営しているのは、『株式会社大成ERC』なのですが、社名だけだと一体何をしている会社なのかがわからない!ということで、事務所の看板を新調しました!
今までの看板↓
新しい看板↓
すごくわかりやすくてよくなりました!!
これからも『人と企業を繋ぐベストコーディネーター』として社員一同精進してまいりますので、よろしくお願い致します。
それでは今回のテーマにまいります!
前回は来春から有休取得が義務化になることを紹介しました。
本来なら自分の好きな時に取得ができるはずの有休を、なぜ義務化にするのか。今回は義務化に至った背景をみていきます。
<前回記事>
有休取得の義務化(1)
<ポイント>
有休が取得しにくい原因
世界と比べた日本の有休取得率
有休が取得しにくい原因
●年次有給休暇は、原則として、労働者が請求する時季に与えることとされていますが、職場への配慮やためらい等の理由から取得率が低調な現状にあり、年次有給休暇の取得促進が課題となっています。
●このため、今般、労働基準法が改正され、2019(平成31)年4月から、全ての企業において、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが必要となりました。
上記は厚生労働省のwebサイトからの引用ですが、この通り多くの企業が有休を自由に取得できる状況ではないのが日本の現状です。
日本人の控えめな性格も影響していますが、有休が取得しにくい原因はどういったものが考えられるでしょうか?
社内環境
・社内で積極的に有休を取らない。
・周りの人が有休をとっていないのに、自分だけ有休をとるのは気まずい。
・社内の空気を気にしてしまって有休の申請がしずらい。
業務の属人化
休んでいる間に仕事が溜まっていくことの不安もありますが、これはそもそも『担当者でなければ業務を遂行できない』という状況に問題があります。これを業務の「属人化」といわれています。
ある業務を特定の人が担当していて、その人でないと分からない、という状況にあると有休取得は難しいでしょう。
査定への影響
有休を取得すると査定に悪影響になるのではないか?と取得しないでいる方もいるかもしれません。
しかし、労働基準法第136条で「有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしてはいけない」と有休取得による不利益な取扱いは禁止されています。
厚生労働省による調査結果
2016年に実施した調査では、年次有給休暇の取得にためらいを感じるか尋ねる質問について、全体の約3分の2の労働者は、有休取得にためらいを感じています。
世界と比べた日本の有休取得率
2015年に厚生労働省が実施した調査では、日本の年次有休取得率は48.7%と非常に低い状態が続いております。
以下のグラフは、世界最大級の総合旅行サイト Expediaの日本語版Expedia Japan(エクスペディア・ジャパン)が2016年に実施した調査結果です。
世界的にみても、日本の有休消化率は最下位です。
画像出典:エクスペディア 有休消化率2年連続最下位に!有給休暇国際比較調査2017
諸外国と比較して日本人は休まない傾向があり、有休取得率を高めていくことで、長時間労働やワークライフバランスの問題を解消していきたいと考えられています。
有休を強制的に取得させることに違和感をもつ人もいるかもしれません。
しかし、日本に根付いてしまっている「休まない文化」「休めない事情」などは、このような強硬手段に出なければ変わらないでしょう。
厚生労働省による調査結果にあったような、「ためらい」を感じることなく有休を取得できるようにするには、企業による社内環境の改善が必須です。
今回の法改正で企業にルールが課されたことにより、社内環境の改善に乗り出すことが期待されています。